弊社が運営する「madree(マドリ―)」は、新築住宅を検討されている方々の中でも特に「間取り」にこだわりをお持ちの方から注目を集め、おかげさまで多くの会員様を獲得しました。またそれに伴い運用しているInstagramアカウントは2024年1月現在、約17万フォロワーを獲得しています。 2023年には「madree(マドリ―)」に掲載されている間取りをデータベース化し、住宅事業者様にご提供する「madreeデータバンク」をリリースしました。それ以来、「InstagramでのtoC向けのサービスから、toB向けのサービスを開始したのはなぜ?」というご質問もいただくようになりました。そこで今回はInstagramで感じた間取りの可能性から、madreeデータベースの開発の経緯まで、マーケティング部の西垣に尋ねてみました。それではどうぞ。間取り特化のInstagramアカウントが17万フォロワーを獲得するワケーーーmadree(マドリー)のInstagramアカウントが17万フォロワーを達成しましたね。間取りに特化したInstagramアカウントが17万フォロワーを越えるのは異例のことです。なぜここまでフォロワーが増えたのでしょうか?西垣:実はmadree(マドリー)を開始する前から、家づくりにおいて間取りに悩む人が多いことには薄々気づいていました。「#間取り迷子」というタグのついた投稿が非常に多かったためです。また、弊社のインスタグラムでアンケートでは、289名のうち269名が「住宅会社から提案された間取りに不満があった」と回答しています。全体の94%もの人が間取りに不満を抱えているのは驚きですよね。他にも回答者247名中169名が「間取りが原因で、候補から外した住宅会社がある」と答えていました。こういったデータからも、家づくりにおいていかに間取りが重要かが改めてわかりました。僕たちはmadree(マドリー)開始前にそれを知っていたので、思い切ってサービスを開始することができました。西垣:Instagramアカウントについても、開始した2018,9年くらいでは競合となるアカウントがほぼいなかったので伸びやすい環境ではありました。1投稿目から反響があり、知りたいひとがいるけど情報が足りてない環境だったんだろうなと。ただ最も伸びた要因は、そこから今日までコツコツと間取りを投稿し続けられていることだと思っています。やめてたら終わりですし...。その中でずっとどうやったら伸ばせるのか?を考え続けています。今もです。ーーーそういった経緯があるんですね。そもそも、なぜ家づくりでは間取りが重視されるのでしょうか?西垣:共働き世帯が増え、ラクに暮らせる家事動線を重視したい傾向が強くなっていると感じます。madreeのフォロワーは女性が7割・男性が3割となっていて、性別で分けるのは今の時代あまりよくないかもしれませんが、女性で間取りを重視する方は多いと感じます。家事や暮らしに興味のある方も多いため、直結する家事動線が気になるのではないか?と思っています。一方で男性は家事動線のような暮らし方よりも、資産性や予算を重視する傾向があるように感じます。以前、マドリーにご相談いただいた女性の方はPowerPointで15枚にわたって家づくりの希望を書いて来られた方がいらっしゃいました。それくらい女性は間取り、家づくりに関して熱量が高いことが多いんです。間取り図をデータベース化し、住宅事業者様に提供しようと思ったワケーーー間取りの必要性に気づいていたから、toCサービスとしてInstagramで間取り図を発信することにしたのですね。西垣:そうですね。間取りを気にする人が多いという仮説を立証するために、テストマーケティングとして最初にInstagramの活用を決めました。建築家さんに手伝ってもらいながら、良い間取りを提案できればと思っていたんです。ーーー最初から間取りを載せようと決めていたのですか?西垣:はい、昔は自分達で間取りを投稿すると同時に、家づくりを考えている方々の間取りをチェックするような企画もさせていただいていました。ーーー良いことがある反面、Instagramを投稿するなかで困ったことはありませんでしたか?西垣:間取りの大きさに地域差がかなり出るので、齟齬が生まれることがあります。例えば、北海道の広大な土地に建てる住宅と、都心の狭小住宅はやっぱり違います。小さな間取りとなると、要望を削る部分が出てきてしまいます。その点を突っ込まれることは今でもありますね。「子ども部屋が狭い!とか。」作成してくれた建築家に申し訳なさもあるので、意識的に投稿を避けていました。ただ、そのような間取り図もmadreeデータバンクにはしっかりと掲載しております。ーーーInstagramで手ごたえを感じたことで、madreeデータバンクのリリースに踏み切ったのですね。西垣:はい、Instagramで得られたデータをもとに、資金調達を行いました。ーーーmadree(マドリー)とは違って、madreeデータバンクをtoB向けサービスにしたのはなぜですか?西垣:これまでお施主様向けに間取りを作成し続けてきて、4000近くの間取りデータ(2024/01/23時点)が貯まってきたからですね。データを体系化し、住宅事業者様にご覧いただけるようにすることで、世の中の家づくりをアップデートさせられるんじゃないかと考えています。自分で間取りを書いている営業マンさんも多く、ご覧いただければ働く時間の短縮・選ばれる提案への改善につなげてもらえます。ーーーリリースされたばかりのmadreeデータバンクですが、今後ユーザー様にはどのように活用していただきたいと考えていますか?西垣:madreeデータバンクを活用することで、ファーストプランの質が上がったらうれしいですね。ファーストプランの内容とお客様のイメージに相違があったために失注している住宅事業者様がきっといると思うのです。それも最初の段階から良い間取りを提案できるようになれば、次のステップに進みやすくなります。あと、2023年madree(マドリー)のInstagram投稿で最も閲覧されたのが、「花粉や天気を気にせずに洗濯物を干せる家」です。高評価をいただいた間取りもデータバンクに掲載しているので、さまざまな間取りをお見せしつつ、生活の質がどう改善されるのかをご提案いただけたらうれしいですね。西垣:失注した原因を把握している住宅事業者様は限られていると思います。間取りに原因があることに気づいていない事業者様がいても不思議ではありません。「自社の失注の原因は間取りにあるのでは?」とお考えの方、ファーストプランからなかなか先に進めないという方はぜひ一度madreeデータバンクの活用をご検討ください。